今更だがTVタックルのカジノ特集回を見た感想

   2016/02/07

2015年6月2日”ビートたけしのTVタックル”

テーマは「カジノは日本を救う?滅ぼす?」

なぜ今更という感想は一度忘れていただきたい。

特に理由もなく動画サイトを流し見していた時、この動画に出会った。

この時期、カジノ賛成派と反対派の討論番組のようなものはよくあったが、あまり実のあるものはない。

この番組も「実のない」番組の一つではあったが、気になる点はいくつかあり、そしてなによりカジノ法案の審議が先に進まない原因も少し見えたような気がした。

司会にはビートたけしと阿川佐和子、ゲストに大竹まこととミッツ・マングローブ。

そしてカジノ賛成派には萩生田光一議員(自民)と大岩根成悦日本カジノスクール校長。反対派には、鳥畑与一静岡大学教授と西田昌司(にしだしょうじ)議員(自民)。

白熱?した議論?が進む中、西田昌司大先生がとてつもない発言を繰り広げたのである。

 

「マネーロンダリングできないカジノに誰が来るのか」

反対派として出演している西田昌司議員(自民)のこのセリフを聞いた瞬間、この記事を書こうと決めた。

動画の18:55~21:00での発言だ。

賛成派が主張する「チャイナマネーの流入」は期待できない、という話から始まり、その理由として”習近平の汚職摘発強化”を挙げる。

汚職摘発強化によって、中国共産党幹部など中国人富裕層がお金を大量に使うことができなくなり、実際にマカオのカジノ収益は落ち込んだ。

これは事実である。

しかし、これは他国のカジノ施設と比べ、マカオはVIPプレーヤーからの収益への依存率が突出して高かったことも関係している。

そして問題の発言はここからである。

日本でカジノが開業した場合、ICチップなどを使い資金の流れを可視化しマネーロンダリングなどの違法行為が行われないようにする、という賛成派の案を挙げ、「これだとカジノの儲けに課税しちゃうよ?しかもマネロンもできないしね。課税されるのにマネロンできない、こんなカジノに誰が来るの?」という内容の発言をしたのである。

 

 

え???

 

 

さらに、「競馬や競輪などももちろん課税対象だけど、誰が馬券かったかわからないし、正直課税できてないんだよね。でも、だからこそみんな競馬や競輪するんだよね。」とのたまう。

 

 

え???え????

 

 

軽く私はパニックですよ、西田昌司議員。

まず「こんなカジノに誰がくるの」発言について。

カジノに来る人はマネロンを目的とした犯罪者しかいないとでも思ってるんですか?

あなたにとってはマネロンできない課税されるカジノには価値がないのかもしれませんが、多くの人間にとってそこはさほど問題ではありません。

そして、「競馬などの課税漏れ」発言について。

実際、課税対象者を完全に捕捉することはできていないし、現状のやり方を続ける限り改善することも難しいだろうが、この点をあたかもカジノと比べた際の優位性のように語るのは大問題であろう。

「競馬や競輪は課税しきれないから客が集まるが、カジノは完全に課税しきれるから客が集まらない。」

もし万が一、これが仮に事実であったとしても、議員という立場で、ましてや【自由民主党税制調査会幹事】という肩書きをもつあなたがこの発言はまずいのでは?

むしろ「カジノは課税に関しては素晴らしい。競馬や競輪など既存のギャンブルも方法を考えていかなければならない。」と発言してしかるべきである。

 

西田大先生「私カジノに興味ないんでね」

動画の23:35~のやり取り。

萩生田議員に「あなたカジノいったことないでしょ?」と問われた西田様は「昔から興味ないんで」と返し、「昔と今は違いますから」と反論されると「いやいや」と一蹴するゴッド西田。

行ったことがないのは良いとして(正直個人としてはまったく問題ないが、議員としては反対するなりに現地視察くらいしてもらいたいものではあるが)、興味がないだと!!??

西田大明神「昔も今も仕組みは同じですもんね(ドヤガオ)」

興味もなく、一回も行ったことないのに、なんでそんなことわかるの!!??天才なの!!??神なの!!??

しかし、この”興味がない”という部分、他人事だと笑っていられないかもしれない。

 

実はカジノ誘致に興味がある人はほとんどいない

そもそも興味がある、というのはどういった状態を指すのだろうか?

私が定義するならば、「ある事柄について、少なくとも他人から質問されれば一定程度疑問を解消することができ、また自身の思いを広めたいという意識がある。」である。

もう一つ例外的に興味がある状態に含まれるのが、「ある事柄の有無によって、自身に利害が発生する」だろう。

つまりカジノに置き換えて簡単に言うと、「カジノ好き(嫌い)で、ある程度知識もあり、周りにその思いを広めたい人」と「カジノが誘致されることで利害が発生する人」となる。もちろん両方を兼ね備える人間もいる。

前者は言わばカジノ好きの一般市民などで、数としては”カジノに興味がある人”の大多数を占めるはずであり、後者は議員や自治体、地主、誘致地近辺で商売をする人(宿泊・飲食など)やカジノ関連事業者など、誰しもがなれるわけではない。

今この記事を読んでいるあなたが賛成派だろうと、反対派だろうと「じゃあ”興味がある人”いっぱいいるんじゃないの?」と感じているだろう。

しかし、「ある程度知識もあり」という部分がポイントで、このある程度の知識を持ち合わせていない自称カジノに興味ある人が多すぎるのである。(ここで言うある程度の知識とは、周りに自分の思いを正確に伝えることができるレベルを指す。)

そして、これは賛成派によく見られる傾向である。それはなぜか?

 

物を買わせるより買わせない方がはるかに簡単

あなたが携帯電話を契約しに、とある代理店を訪れたとしよう。

そこには、様々な種類のアンドロイドスマホと最新型のiPhoneが並ぶ。

性能は優るが初期費用はiPhoneのほうがはるかに高い。代理店はスマホよりもiPhoneのほうが儲けが多いし、製品として優れいていると考えているのでiPhoneを売りたい。

「これは最新型で、カメラも○○○画素で、容量が××ギガで・・・・」営業マンはプロなので、知識も豊富、何十分もかけて、iPhoneの特徴を述べ、質問にも的確に答え、果てにはジョブズの哲学まで語りあなたの購買意欲を高める。

購入しようと決心した折、買ったばかりのiPhoneの使い方がわからないと質問をしに来ていた知り合いとばったり遭遇。

そしてあなたに、「iPhone使いにくいからやめといたほうがいいよ。値段も高いし。」と。わずか5秒間の出来事。

あなたはどんな気分になっただろうか?

もちろんそのまま買う人もいるだろう。しかし、購入を考え直す人がいることもまた事実であろう。

知識豊富なプロの営業マンが数十分かけて説明した内容、知り合いがわずか5秒でいった一言。

具体性や内容の価値は明らかに前者のほうがあるのだが、買う買わないという決断に及ぼす影響としては同等、もしくは後者のほうが勝ってしまう可能性すらある。

このことをカジノ賛成派・反対派の話に置き換えて考えよう。

 

賛成派には反対派より深い知識が必要

前々段落で「賛成派に知識不足がよく見受けられる」との旨の内容を述べたが、それは「賛成派が反対派よりも勉強していない」という意味ではなくて、「賛成派が反対派と互角に戦おうと思えば、相手をはるかに凌駕する知識が必要だ」ということだ。

なぜなら、全段落の通り、買わせない、つまりカジノを反対することは賛成することよりもはるかに簡単だからである。

反対派がすべきことは、「カジノ?なんかやばいらしいよ。」とふわっとした内容を広く浅く拡散すること。

ちょっと知識を蓄えた程度の賛成派であれば、西田大先生のように「いやいや」で一蹴することができる。

そして、「いやいや」では太刀打ちできない専門家なみに知識をもつ賛成派が現れれば、専門家ではないまでもある程度知識を覚えた(うろ覚えでも可)西田氏や鳥畑氏のような刺客を用意して、少し専門的な用語を使いながら「なんかやばいよ」風な発言をかたくなに押し通せばよい。

一方で賛成派は、ふわっとした知識を広めるのではいけない。

すぐに、「いやいや」と「なんかやばいらしい」の2つの大きな壁が拡散をはばむからだ。さらに、はばむだけでは済まず「賛成派は自分の金儲けしか考えていない売国奴だ」「ギャンブル中毒者どもだ」などと云われのない悪評までふりまきながら拡散してしまうことすらある。

少し知識を蓄えた程度の賛成派は反対派の格好の餌食でしかなく、反対派をさらにひろめる燃焼剤になってしまっているのが現実なのだ。

賛成派は、そういったレッテルやふわっとした巨大な反対派の壁と戦うためにも、反対派をはるかに凌駕した知識を持ち、メディアなどをうまく活用し、拡散していく必要がある、いやそうしなければならない。

そうしなければ、いつになっても賛成派が反対派を数で上回ることはないだろう。

日本カジノ情報(JCI)のコメント

賛成派の議員さんたちが、「IRの勉強会をしました」だの「ギャンブル依存症についての意見交換をしました」だのしているニュースはたまに見るが、それはあくまでも利害関係者。

それはあくまでも例外的な人たちであって、数を稼ぐためには、真の”興味がある人”を増やさなければならない。

利害関係者たちが集まって、わいわい意見交換をしている間に、反対派は「なんかやばいぞ」とネットやメディアをつかって拡散し、実際に世論調査などにも「反対多数」として結果がでてしまっている。

しかし、反対している人たちの大半も、なんとなく反対しているだけ。

まだまだ逆転の可能性は十分にあるだろう。

私もその一端を担えたら嬉しく思う。

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